コミュニケーション能力とは?

コラム

 

ビジネスにおいて、社員のコミュニケーション能力の向上を一番の課題として挙げられることがよくあります。

また、その方法について採用担当者や管理職、経営者の皆様が悩みを抱えていることでしょう。

実際、経団連の行った新卒採用に関するアンケートでも、16年連続でコミュニケーション能力が選考の際に最も重視される要素として挙げられています。

職種・業種を問わず、人との関わりがまったく発生しない仕事はありません。円滑な業務遂行においてコミュニケーションスキルは非常に重要です。

このような背景から、社員のコミュニケーション能力向上の重要性が一段と浮き彫りになっています。

 

「コミュニケーション」という言葉は、ラテン語の「コミュニス(Communus)」に由来し、「共有」「共通」という意味を持っています。

 

コミュニケーションとは、対人的なやりとりにおいて意思疎通、協調性、自己表現力などが含まれるものであり、より広い意味では、人との関係性を構築するツールと言えるでしょう。

 

コミュニケーション能力とは、円滑な対人関係を育み、持続させるための能力です。

自らの一方的な情報発信は、コミュニケーション能力には含まれません。相手との意思疎通を成立させることが大前提となります。

 

また、相手との信頼関係を構築する上で重要な役割を果たします。

相手の意図がわからなく、意思疎通がままならない状態では、人間関係の発展は望めません。

適切なコミュニケーションを通じてお互いの理解を深め、信頼関係を築いていくことが必要となります。

 

コミュニケーション能力はビジネスシーンにおいても人物評価や印象形成に影響を及ぼします。

特に営業職や接客業など、顧客と直接関わる職種においてはコミュニケーション能力が不可欠ですし、オフィス勤務のように直接的な顧客対応が少ない職種であっても、上司や同僚との円滑なコミュニケーションが業務遂行にとって重要となってきます。

要するに、コミュニケーションスキルは社会人として必要な基本的な能力と言えるでしょう。

 

職場での人間関係は、家族や友人関係とは異なり、自身と異なる背景や価値観を持っている場合が多く、価値観の異なる人たちに自分の意見を伝えたり、相手の意見を聴いたりと、意思の疎通が特に重要になります。

そういった場合でもコミュニケーションは異なる考えを持つ人たちとの理解を深めるために必要なツールとなります。

 

さらに、現代社会ではグローバル化が進み、コミュニケーションの対象は社内外を問わず多様化しています。多様な国籍や雇用形態、さらには転職の頻度の増加などにより、コミュニケーションの難しさが増しています。

対象の多様化や在り方が変化した昨今、意思疎通を円滑に行うためにコミュニケーション能力を高めることは非常に重要となります。

 

また、コロナウイルスの感染拡大により在宅勤務、テレワークが一般的となりました。

従来と比較し対面でのコミュニケーションの機会は減少しましたが、コミュニケーション能力が不要になったわけではありません。

むしろ、コミュニケーションのあり方に変化が生じたことで、より柔軟な対応力が求められるようになりました。

 

さらに近年では、SNSの普及や働き方の変化により、テキスト(文字)やオンライン会議でのコミュニケーションも重要度を増しています。

 

こうした時代の変化に伴い、仕事の手法が変化しても、コミュニケーション能力が求められることは変わりません。

技術の進歩が進んでも、ビジネスの現場では人と人とのつながりを築く能力は重要なのです。

人間同士の意思疎通のための高いコミュニケーション能力はビジネスで成功するためには欠かせない能力となります。


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