コミュニケーション能力を鍛える方法とは?

コミュニケーション能力が私生活だけでなくビジネスの面でもとても重要であることは説明してきました。

では、コミュニケーション能力を鍛えるにはどうすれば良いのでしょうか。

今回は、すぐにでも実践できるコミュニケーション能力を鍛えるいくつかの方法について見ていきましょう。

 

1.積極的な挨拶を心がける

コミュニケーションの基本は、まず「挨拶」です。

「おはようございます」「ありがとうございます」と積極的に声を掛けることで距離が近づきますし、そもそも日常的な挨拶さえもしっかりできていないと相手に非常に悪い印象を与えてしまいます。

しっかりとあいさつをすることでコミュニケーション能力を鍛えることができます。

挨拶をするときのポイントは、相手を見て「自然な笑顔で挨拶する」ことです。目を合わせ笑顔を伴った挨拶は、相手に対する敬意と友好的な態度を表します。

また初対面の人でも、あいさつをしっかりすれば好印象を与えることができます。

そして、感謝の気持ちを伝えることも非常に大切なコニュニケーションです。

人に感謝をされて、悪い気分になる人はいません。日々の小さなことでも「ありがとう」と言うだけで、相手は自分の貢献が認められていると感じ、協力的な態度になり、コニュニケーションが円滑になるでしょう。

 

2.結論から話す

自分の意見や情報を伝える際には、相手が理解しやすいように「結論→理由→具体例」の順序で話すことを意識しましょう。

結論から先に話すことで、「もっとも相手に伝えたい内容」と「何について話すのか」を伝えることができ、聞き手は結論を知ってからその後の理由や具体例に関心が高まり、最後まで聞いてもらいやすくなるというメリットがあるのです。

さらに説得力を高めたい場合は、話の最後にさらにもう一度「結論」を加えましょう。

これは「PREP(プレップ)法」と呼ばれており、ビジネスでのプレゼンテーションや面接などでよく用いられている手法です。

PREP法とは、Point(結論)→Reason(理由)→Example(例)→Point(結論)の順で伝えたい情報を構成する手法で、要点や結論を先に明確にするのが特徴です。

PREP法を使うことで聞き手が話の流れを理解しやすく、また論理的で説得力が増すでしょう。

 

3.相手の話を聞く

コミュニケーションを取るうえで実は非常に重要なのが「話すことより聞くこと」です。

本当にコミュニケーション能力が高い人は、自分が話をするよりも相手の話を聞く「聞き上手」であることが多いのです。

聞く意識が重要視される理由として、人は自分の意見や感情に共感してくれる相手に対して好意を抱き、信頼感を築きやすいからです。

コミュニケーション能力を向上させようと思うと「積極的に話しかけなければ」と思ってしまうかもしれませんが、無理をしてまで会話をする必要はありません。

コミュニケーション能力の向上を目指す際に意識するべきことは「話しかた」ではなく、「聞き方」ということです。

また、ビジネスでの商談や打ち合わせにおいても、相手の会話の中にこそ問題解決のヒントがあります。

特にセールスなどの商談の場では、商品説明やアピールなど自分の話したい、説明したい内容ばかりを考え、相手の話を流すように聞いていれば本当の課題などを拾うことができず、相手にも「きちんと話を聞いてくれない」と思われ、コミュニケーションが円滑に進まなくなります。

人は認められたいという承認欲求を持っています。誰もが自分の意見や体験に興味を持ってもらうことを嬉しいと感じるのです。

したがって、相手の話を注意深く聞くことは、相手にとっても良い印象を与え、信頼を築く手段となります。

 

4.相手を否定しない

ビジネスでもプライベートでも相手と会話をするなかで、考え方や認識そのものが異なってしまうことは珍しくありません。

相手の意見が自分の考えと違う場合でも、「それは違います」「そうではありません」などと最後まで話を聞かずに遮ってしまったり、相手を説き伏せたりするような行為は対話の円滑さに悪影響を及ぼすばかりでなく、相手を不快な気持ちにさせてしまいます。

実際、人は自分の意見や考えを否定されると、対話に積極的に参加したくなくなるものです。

どのような意見であっても、いきなり相手を否定するようなことはしないようにしましょう。

しかし、相手の意見を否定しないというのは自己主張を捨て、一方的に相手の意見に従うということではありません。

自分の考えや意見を伝えることも大切です。

まずは相手の話をすべて聞いた上で、その考えに至った理由を丁寧に説明しましょう。

相手の意見を受け止め肯定したうえで、自分の主張や考え方を話すという流れが重要です。

この時、断定的な表現や否定的な表現は避けるようにしてください。否定する気はなくとも、話し方によって否定的に捉えられる可能性もあります。

異なる意見を伝える時は、「しかし」よりも「ただ」といった言葉を使うことで、否定的なニュアンスが薄れ、相手の抵抗感を和らげることができます。

「でも」「いや」などと否定的な口ぐせがついていないかも意識しましょう。

会話が進むにつれて気が緩んでくると、ついいつもの口ぐせがでてしまうものです。

人は、自分のことを理解・尊重してくれる人に対して好感を抱き、信頼を寄せるため、頭ごなしに否定する人よりも提案や考えを受け入れやすくなります。

ビジネスの現場でも自分の提案を否定されても、すぐに「でも」「しかし」などと言い返すのではく、相手の考えを尊重し、受け入れたうえで「こういう考え方はいかがでしょう」と、否定ではない建設的なアプローチで提案しましょう。